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ワイン不完全ガイド「シェルブロ」

戦わないワイン商 (株)Sheldlake代表村山による、ワインとかなんかそんな感じのブログ

ビオワインってなんだ 4 ~ 亜硫酸塩は火サスじゃない ~

  ~ 前回続き ~

 

で今回は醸造段階のお話。

 

「自然なワイン」とか見聞きすると思うんですけど、栽培だけでなく、醸造も「自然派のなんたるか」に関わる重要な側面です。そりゃそうですよね。

 

でも、現代における醸造の現場では、びっくりするくらい様々なものが“添加”されています。 大きな企業とかワイナリーでは特に。

安定して、大量に、安価に、美味しく造るのに必要だというわけです。

 

 

論争の坩堝、亜硫酸塩(SO2)

このテーマで必ず話に上がる“添加物”が「亜硫酸塩」ってやつ。 今までの記事の中にも、ちょいちょい忍ばせてますね。

 

これね、もうすごいですよ。論争の坩堝、聖域、アンタッチャブル、つまりめんどいみたいな様相を呈してます。

 

前々回の記事に、偉そうに書いた気がします。 「ビオ/自然派ワイン」の醸造面の特徴に  

 

◯醸造過程において、酸化防止剤の「亜硫酸塩(SO2)」を使わない、ないし最小限に抑えるなど、“人の介入”を抑える

 

って。

そうなんです。 現在、世間に流通しているほとんどワインには、この「亜硫酸塩」が添加されています。

 

で、ちょっと話を脱線させます。

 

 

なぜ添加する 亜硫酸塩

私のような、日々、内部/外部問わず身体を痛めつけるようなカルマの多い生活を送ってる人間ならいざ知らず、健康にちゃんと気を遣っている方々からすると、これ、気になりますよね、響き的に。

しかしながら、『シャンパーニュ〜』とか『シャトー・マルゴー〜』とか『ロマネ・コンティ〜』とか、ワインを普段飲まない方でも聞いたことある様な、超ド級の有名産地・生産者のワインでも「亜硫酸塩」は使われます

じゃなきゃ、あれらのワインが世界中で口にされることは無いんじゃないでしょうか。

 

 

これね、弊社の裏ラベル。

書いてあるでしょ『酸化防止剤:亜硫酸塩』って。 どんなワインにも、必ずと言っていい程表記されているはずです。

なんでかって、表示義務があるからです。(詳細はまた別に)

 

なんでそんなケミカルな響きのもの、皆入れてるかって それなりの“意味”があるからです。

 

「亜硫酸塩」って、ワイン造りにおいて、大切なお仕事を課せられてるんですよ。

ものっすごい簡単に済ますと、その主な役割はこんな感じどーん。  

 

①ブドウ果汁の酸化防止作用

②ブドウやタンクなどに潜む微生物や細菌の増殖を抑える抗菌作用

 

これらの役割を低濃度でも発揮してくれる優れもの、と言えます。

(もちろん醸造テクニックやその他色々な要素で、低濃度で済むかどうかは変わります。)

 

添加のタイミングとは

んで、「ワインに亜硫酸を添加」って言われて、皆さんどんなイメージ持つでしょうか。

私だったら、『火曜サスペンス劇場』みたいな、お酒が満たされたグラスに透明の粉をサラサラサラ~って入れる感じを想像します。それで飲んだら「うっ!」とか呻いて倒れて、なぜかその場にいたただのホテル従業員が探偵役で、なぜか最後は崖で犯人の自白が始まるんです。パトカーに連行される犯人。実は犯人の隠し子だった娘が最後には叫ぶんです。 「違うの!亜硫酸が悪いんじゃないの!量を使いすぎる人間の業が悪いの!だからお願い、賢く適量使って!」 って。泣き崩れる娘。走り去るパトカー。でエンドロールです。

 

そう、違うんです。 適当にワインにサラサラサラ~の火サスじゃないんです。

大量生産ものの安価なワインは別なんですが 「亜硫酸塩」って、もっと賢く入れるんです。上記①②のリスクの高い場面、ピンポイントで。

 

例えば、こんな場面。

 

▲スロバキアのあるワイナリーの「圧搾機(プレス機)」。ブドウ果汁を絞るやつ。“やさ~しく潰してくれる最新鋭の優れものなんだぜ”って言ってました。

 

ブドウを潰す。すると果汁が出る。 果皮によって守られてた果肉(果汁)部分が、一気に酸素に晒されされます。

 

で、思い出して欲しいんですが、リンゴを食べる時のことを。

リンゴって、切ったらその断面はほどなくして茶色に変化しますよね。 これ、「酸化」です。

 

話を戻して じゃあ、同じ果実であるブドウ。その果汁だって、潰したら。

酸化し始めます。

 

ここで、まず、必要になるんです、「亜硫酸塩」。

この時点で、果汁が酸素に多く晒されると、果実のフレッシュな香り成分が損なわれるそうです。

また、細菌などに侵され醸造過程で増殖してしまうと、結果ワインの味や香りに深刻な悪影響を与えます

 

ってな感じで、①②のリスクが高い場面で使います。

具体的には  

 

  • ブドウを潰す時(上記) 
  • 発酵の最終段階
  • 澱引き時
  • 瓶詰め時

 

が主な添加タイミングなんです。あくまで一例です。

 

そんでようやく話戻って、「ビオ/自然派ワイン」の醸造面の特徴。

 

上記で挙げたタイミング、 皆が皆、一律にこのタイミングで添加するわけじゃありません。

先程、一文添えましたよね。 醸造テクニック、その他の要素で、余分な亜硫酸塩の添加量を減らすことが出来ますって。

例えば、あるビオワイン生産者の元では  

 

  • ブドウを潰す時
  • 瓶詰め時

 

が主な添加タイミング(その年のコンディションで多少変わるそうです)。

↑に比べて、ずいぶん減りましたよね。 しかも、一回の添加量も最小限に抑えます。

 

 

じゃあ皆そうやって造ればいーじゃん

 

 

って、思いそうなもんですが

そうは問屋が卸さないってやつなんです。

 

~ 続く ~

 

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株式会社シェルドレイク 代表 ムラヤマ

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